花粉症: 2007年10月アーカイブ



花粉症とは

花粉症....関係のある人にとっては毎年憂鬱なシーズンが毎年やってきます。

毎年シーズンになるとテレビや新聞で花粉の飛来情報が流され、さながら天気予報のようです。花粉や黄砂など、最近は雨や雪以外に色んなもの降るようになったものだと思わされます。
ところでこの花粉症とはそもそも何なのでしょうか、まずは花粉症について詳しく知ることにしましょう。

花粉症とは通称で、正式な病名ではありません。正式にはアレルギー性鼻炎の一種です。一種ですと今申し上げましたが、それはアレルギー性鼻炎の全てが花粉症というわけではないからです。アレルギー性鼻炎はアレルゲンと呼ばれる原因物質によって分類されていまして、ハウスダストや昆虫、ペットの糞などがアレルゲンとなっている通年性アレルギー性鼻炎は同じアレルギー性鼻炎であっても花粉症とは異なるものです。
それに対して季節性アレルギー性鼻炎というものがあります。これは特定の季節にしかないアレルゲンに反応するために季節性と呼ばれています。アレルゲンはスギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカバなどの花粉です。そうです、これが花粉症なのです。ここでいくつかの植物を挙げました。「あれ?花粉症ってスギ花粉じゃないの?」と思われた方もおられると思います。実はそうではなく、なんとこの他のものも含めると約60種類もの植物がアレルゲンとなるそうです。その中でも日本はスギ花粉が多く、その花粉に反応する人が多いために花粉症=スギ花粉が原因と思われているのです。
ところで、日本はスギの花粉が多いと申し上げました。これはなぜでしょうか。スギというのはまっすぐ上に伸びる針葉樹ですが、確かに日本の山の風景を思い起こすとスギの木が密生している様子が思い起こされます。これは日本の林業と深い関係があります。元から自然のままになっている森林のことを原生林と言いますが、原生林はスギばかりではなく色々な種類の木が自生しています。最初からスギがびっしりと生えている森林というのはありません。つまり、スギばかりが生えている山というのは人間が人工的に作り出した森林です。目的は材木を切り出すための林業経営ですから、原生林のように関係のない木々がたくさん生えていると効率が悪いので実際に切り出すスギやヒノキだけを植林して育成しているのです。人工的な森林ですから、当然山の奥地よりも人里に近いところにありますから、花粉が飛来する確率も高くなります。以上の理由で、日本のスギ花粉症が起きているのです。

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